N225指数が今年最高値を記録した9月14日。その後一ヵ月間、日米中で発生したイベントと指数推移

投資関連情報

はじめに

9月14日、日経225指数が今年の最高値を更新。国内政治イベントとしては、9月16日:自民総裁選公示。10月1日:岸田内閣誕生。10月14日:衆議院解散。米国では、9月22日に開催されたFOMCにおいて、昨年3月から行われてきた金融緩和政策の舵取りを変えるテーパリング開始の時期についての議論がありました。並行して中国では、大手不動産の恒大のドル建て社債の利払い遅延問題が発生しました。

日本では衆議院選・投開票を月末に控えています。過去のアノマリーによれば、過去10回、衆議院解散時から選挙開票日までの間、日本株式は買われて上昇するとの事。この投稿を準備している10月18日の時点では、将来の選挙結果は分かりませんが、先ずは9月14日(火)から10月15日(金)までの約一ヵ月の間、日米中で発生したイベントとその間の株価推移を整理してみました。

日米中において、投資リスクを高めたイベント一覧

日付 日本 指数 米国 指数 中国 指数
9月14日 最高値を記録 100 100 100
9月15日 99.48 100.68 99.39
9月16日 総裁選公示 98.87 100.5 97.48
9月17日 99.45 Major SQ、SOX指数、S&P500リバランス 100.02 98.18
9月20日 祝日:敬老の日 98.24
9月21日 97.29 FOMC 98.1
9月22日 96.64 FOMC:テーパリング開始予定を示唆 99.08 97.61
9月23日 祝日:秋分の日 100.54 恒大・ドル建社債利息払えず 98.37
9月24日 98.63 100.64 98.17
9月27日 98.6 100.84 98.07
9月28日 98.41 99.2 97.87
9月29日 株式売却益税率議論で株価急落 96.33 99.46 恒大・ドル建社債利息払えず 96.26
9月30日 大引日経リバランス 96.03 97.88 97.83
10月1日 岸田内閣発足 93.81 99.27 国慶節連休
恒大株式・香港で
取引停止
10月4日 92.74 98.34 国慶節連休
10月5日 90.71 99.24 国慶節連休
10月6日 日経8営業日
続落
89.76 債務上限停止可決の目途立たず 99.54 国慶節連休
10月7日 マイナーSQ (ミニ先物) 90.24 100.51 国慶節連休
10月8日 所信表明演説 91.45 債務不履行回避
雇用統計発表
100.49 98.55
10月11日 92.92 99.76 98.23
10月12日 92.05 99.42 96.65
10月13日 91.75 99.42 98.13
10月14日 衆議院解散 93.09 100.97 98.05
10月15日 94.78 マイナーSQ 102.07 98.56

注1:便宜上、日経指数が今年最高値を記録した9月14日の日経、ダウ指数、上海株価指数終値を100.00として指数化しました。尚、9月14日の日経の終値は30,670.10円、ダウは$34,577.57、上海は14,626.08元です。

注2:青文字は、政局関連のイベントです。

日米中の株価指数化チャート:過去1年間

日米中の株価指数化チャート:過去一ヵ月の値動き

考察

米国NY、ADR市場で取引されているアリババやDIDI、テンセントミュージックといった中国株。米中間での覇権争いを反映して大幅下落。9月中旬以降では恒大不動産の負債問題や電力使用制限問題が急浮上。香港市場で取引されている恒大株が、国慶節初日の10月1日をもって取引停止。これら中国関連のネガティブなマスコミ報道を日々見聞きしていると、自然と中国株は大きく下落しているはずだと考えてしまいます。

実際には、上海株式指数は過去一年間マイナス2.2%からプラス18.9%の範囲で推移し高低差は21.1%。N225 指数は31.6%、ダウ指数は31.9%。これら3指数の内では、上海株式指数が最も狭い範囲で推移したことが分かりました。

中国では、過去一年間で300社に及ぶ中小不動産が破産しているとの報道もあります。恒大不動産の負債規模は、中小不動産とは全く比較にならない30兆円超え。マスコミや海外金融機関が伝えるネガティブな報告にも関わらず、上海株価指数、対ドル元為替、金利水準は安定しています。恒大の取得土地の支払い遅延、社債の金利支払い停止、下請けへの支払い不履行等のイベント発生は、既に中国市場には織り込み済なのかも知れません。

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